Synthetic Biology

 

梅雨入りしたとたんに猛暑。

毎度おなじみのマーフィーの法則ってやつかな。

 

以前クリスパー遺伝子という遺伝子工学の画期的な技術開発のことを書きました。

この方法はあまりに簡単に遺伝子を挿入できるので、遺伝子工学の裾野が一気に広がりました。開発者のジェニファー・ダウドナ博士はノーベル賞確実といわれています。

 

自然界の中にはある遺伝子が50%の確率を超えて広がっていこうとする遺伝子ドライブという現象があります。片方のゲノムに広めたい遺伝子をクリスパー遺伝子システムとして導入し野生種を交配させると、変えられたゲノムはクリスパーシステムを使って対側遺伝子も改変する事ができます。人為的な遺伝子ドライブ技術です。これで野生種との交配を繰り返すとほぼ100%の確率で目的遺伝子を生態圏全体に生き渡らせることができるようになります。

 

今考えられているのが、マラリア蚊を撲滅するためにSRY遺伝子という男性性決定遺伝子をクリスパーシステムを使って野生株全体に生き渡らせる、ということです。すべてのマラリア蚊がオスになる・・・ということは子孫が残せず絶滅するということです。

 

マラリア蚊が絶滅することによる生態系への影響は全く不明です。蚊が絶滅することで食物連鎖が崩れ、カオスが増幅し思いもしない悲劇が起こりうることは何となく想像できます。実験的に独立した生物圏を有する孤島での実験計画が進んでいるようです。

 

Synthetic Biologyという言葉はまだ確定した日本語がありません。合成生物学という呼び方をすることが多いようです。これは文字通り生物を合成する。究極的には遺伝子を人為的に作成し生物を作るということです。

 

21世紀になり多くの種の遺伝子が解読されています。解読はできても、どういう風に遺伝子を書けば一つの生物として成り立つのか、という疑問はまだ解決されていません。

 

2016年、サンディエゴのベンター研究所から自己複製する細胞を473個の遺伝子を人為的に配列させ作成したという論文が発表されました。とうとう遺伝子から単細胞生物を作ることに成功したのです。とうとう人工生物を作れる時代が来たのです。とはいえ473個の遺伝子のうち149個(32%)はその働きが待ったくわかっていないところが恐ろしいところです。

 

次は多細胞生物へと技術が進むのか?

 

今後、どの方向にこの科学が向かうのか?

脳科学同様、遺伝子領域も目が離せない!


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