戸田の杜クリニック 院長&スタッフブログ

IIIS(筑波大学国際統合睡眠研究機構)と柳沢先生訪問

沖縄から帰ってきたら関東地方は沖縄より暑い。

温暖化が進むとこういった逆転現象が恒常化する可能性があるらしい。

 

帰ってきた翌日久々につくばに行ってきました。

IIIS(筑波大学国際統合睡眠研究機構)を家族で訪問です。

 

大分前にブログに書きましたが毎年ノーベル医学賞候補に挙げられる柳沢正史先生が立ち上げた研究施設です。

7階建ての真新しい研究棟で現在10のプロジェクトが140人の研究員とともに同時進行中。睡眠に特化した研究施設というのは世界でもここだけだそうです。7.8階の実験棟にはネズミが数十万匹いるそうです。

 

彼は僕の1学年上で、4部屋しかないアパートで上下の部屋に住んでおり、奥さん(彼女も筑波大の教授です)は僕の同級生という関係なので公私とも交流があった方です。

 

筑波大史上最高の頭脳と学生時代から言われ、卒後は薬理学の研究室にはいりわずか1~2年でエンドセリンというこれまで知られている中で最も強力な血管収縮物質を発見し一躍脚光を浴びました。

 

その後京都大からテキサスへととんとん拍子に階段を上りあっという間にテキサス大で教授職に。30代前半で東大からの教授就任要請を受けるも、日本では思った研究ができないとあっさりと断ったそうです。

 

研究の内容がだんだんと脳の発生(受精から誕生までの研究、どのように脳が出来上がっていくのかの研究)にターゲットが移り、その過程でオレキシンという覚醒のスイッチつかさどるタンパク質を発見しました。この物質が欠けているとナルコレプシー(麻雀放浪記の阿佐田哲也さんで有名)という突然眠ってしまう病気になることがその後判明しました。逆にこの物質が働かないようにすると睡眠導入が生理的に行え、つくば発の創薬としてベルソムラという薬が発売されています。

 

今回、彼の研究のクラウドファンディングに参加したことからお礼として我々家族だけで睡眠についての講義を詳しく、一般人にもわかりやすく2時間ほど多忙な教授自身にもったいない講義をしていただきました。ヒトはなぜ眠るのかがまだ全く解明されていないことや、眠りの時の脳内化学反応についてや、不眠の病態などなど家族ともども感激しながら聞いてきました。

 

僕は一応不眠の患者さんも数多く診療しているので、日常の外来に参考になる疑問をいくつか教えていただきました。

 

とても有意義な筑波訪問でした。