戸田の杜クリニック 院長&スタッフブログ

がんの予防・再発防止につながる遺伝子検査を始めました

桜は一気に満開になりました。今日は外来終了後クリニックのメンバーでお花見です。

現在日本人の死亡原因第1位のがんは遺伝子の異常により発生します。

がんは5%が生まれつきの遺伝子異常により、のこりの大多数は後天的な要因による遺伝子損傷で起こるとされます。

体内では毎日4000~5000個の遺伝子のコピーエラーが発生しています。通常は修復機序が働きますが、タバコ、運動不足、過労・睡眠不足、過度の肉食・野菜不足、糖分・塩分の過量摂取など酸化ストレスを増大させる生活習慣が続くと遺伝子エラーが多く発生します。

異常な遺伝子にはがん遺伝子の活性化、抑制遺伝子の不活性化、増殖因子の活性化などがありこれらの連鎖反応でがん細胞を増殖させていきます。

現在では画像診断でとらえられるがんは5㎜程度にまで可能になりました。

ところが1個のがん細胞が発生し5㎜大に成長するには5~20年の時間を要し、その時には細胞数が10億個を超えているのです。

逆に言うとがんが発生してからこの期間は画像ではとらえられないのです。画像による早期発見といっても限界がありますね。

今回導入したCanTectというジーンサイエンス社の検査はがんが5㎜に成長する前の段階で血液から種々の遺伝子を解析しA~Dのリスクに層別します。

リスクA,Bではがんになりやすさが平均を1.0とした場合に0.15、0.6と低く、リスクCでは1.6、リスクDでは8.8と相当高くなります。リスクの高い方ほど目に見えない小さいがんが成長しやすい環境になっているということです。

このリスクは後天的な遺伝子変異でもたらされたものですが、がんが一人前に成長するごく初期に段階でリスク評価によりがんを予防する機会を与えてくれます。

CanTectは生活習慣、ストレス、加齢などの後天的な要因で増大するがんリスクを評価する検査です。これらに原因によるリスクは生活習慣や生活環境の改善、サプリメントや食事、免疫強化などにより軽減する事ができ、がんの発症を未然に防げる可能性もあります。

検査内容は①フリーDNA濃度②がん遺伝子発現解析③がんリスク評価④突然変異解析⑤メチル化解析です。④⑤は遺伝子異常をより具体的に解析しどのがん促進遺伝子や抑制遺伝子に損傷が起きているのか、どのがん抑制遺伝子が不活性されたのかが示されます。

料金は①~③で10万円、①~⑤で15万円(税込み)です。

CanTectは画期的な検査ですが高額になります。

そこでCRAB-U検査という尿を用いた簡便なリスク評価もあります。尿中に排出されるがん細胞由来のフリーDNAと酸化ストレスで傷ついた酸化損傷DNAを測り、さらに尿の電解質やpHを測り統計的方法でがんのリスク評価を行います。

評価はCanTectと同様A~Dに分類され、平均的な阿人に比べたがんリスクはそれぞれA:0.17、B:0.43、C:1.33、D:6.23となります。

早朝尿を用い料金は2万5千円です。

これらはがん検診を受けるよりずっと早期にがん体質の改善を促しひいてはがん発生や再発の予防につながるものと考えています。お気軽にお尋ねください。