戸田の杜クリニック 院長&スタッフブログ

子どもへの投資は喫緊の課題

涼しくなったと思ったら、また残暑で体調しんどいね。

日本は現在人口縮小社会なっています。

2018年の出生数が約92万、死亡数が137万で35万の自然減少です。35万というと旧浦和市や川越市の規模ですので相当な数ですね。

人口が減るだけではなく、国民一人当たりのGDPは2002年の2位から現在では26位で、東アジアだけでもシンガポール、香港に次いで3位になっています。

経済規模の低迷だけでなく、学術的にも発表論文数が2003年にはアメリカに次いで2位、8%のシェアがあったものが2016年ではアメリカ、中国、ドイツに次ぐ4位でシェア率は4.7%まで減少しています。今後は日本からのノーベル賞受賞は激減するのではないかといわれています。

アメリカへの留学生数も僕が行っていた2000年前後は年間5万人で、今は2万人にまで急減しています。

なぜこんなことになってしまっているのか? 長引く経済不況が一因であることは間違いないし、出生数が伸びない背景にも将来への漠然とした不安があることは否定できないでしょう。

将来を支えるのは若者です。若者を育てるのに必要なのは教育です。日本は以前から教育に対する公的支出が国際的に少ないといわれています。公的教育費のGDPに対する
割合はGECD34か国中なんと最下位です。1位のノルウェーが6.4%。OECD平均で4.2%で日本は2.9%です。恥ずかしい数字ですね。

小学校から大学卒業までの教育費はOECD平均で1万300ドルで、日本は1万2000ドルです。こう見ると差は少ないように思えますが、日本は私的教育費が半端なく高額です。小学校から大学まで平均して家庭内負担は月4万5000にもなります。

私的教育費は昨今問題となる低所得家庭では当然大きな負担となり、おのずと教育格差となって現れます。お茶の水女子大の研究によると、子どもの算数の成績の平均点の集計では私的教育費が月0円の子どもでは35点、以後金額と点数は相関して高くなり月5万以上の子どもでは78点! なんと倍以上の開きだったというショッキングな研究結果が報告されています。子どもに責任はないに負の連鎖で格差が拡大してしまうのです。

とにかく、国力を全体として向上させるためには公的教育費を充実させるしかないと思います。オリンピックを招致するより、原発を再起動させるより、カジノを誘致するよりお金を使うべきは子どもへの投資だよね。