戸田の杜クリニック 院長&スタッフブログ

リベラル派の愛国者

暖冬は続きます。今冬は雪が積もらないまま終わるかも。

僕は思想的にはリベラル派に属すると思っています。個人の自由・人権を擁護することを第一義とする思想ですね。左寄りの思想と解釈されこともありますが、社会体制の転覆を目論んでいるようなわけではありません。あくまで個々人が尊重される社会がいいなというだけ。国家の伝統や現体制維持(夫婦別制反対・家父長制的家族主義を含む)を第一義に考える保守派とは一線を画しています。

2010年以降、大衆迎合的ないわゆるポピュラリズムが全世界的に台頭してきています。アメリカのトランプ大統領、イギリスのジョンソン首相をはじめドイツ、フランスなどでも排他的な思想と合併した極右政党が勢力を伸ばしています。これらに共通しているのは、自分たちの境遇が改善しないのに彼らが守る必要のないと考える弱者・他者まで擁護しようとするリベラルな姿勢を攻撃するということです。

自分たちすら恵まれないのにあの人たちにパイを分け与える必要はない、というわけです。経済状況がかつての右上がりではない先進国では、リベラリストはなかなかこの議論に反撃しにくい状況になっています。あなたのおっしゃることはわかります。では財源はどうするのですか? 限られた財源では弱者救済の姿勢は貫きがたいし、皆、そうはいっても自分の生活を守るのが大事なのです。リベラル派はいまや持てる者の驕りになりかねない。ノブリス・オブリージェ(高貴なものの務め)は明らかな階級社会であった時代の残滓になってしまったようです。

安倍内閣の教育改革(改悪?)の一環で道徳教育の必修化があります。高校では現在社会が公共という教科になるようです。試験的な指導要綱を見るとその中で削られているのが基本的人権ということばです。信じられます? そして強調されているのが全体への奉仕と愛国心の涵養です。成績がつけられるんですよ!

日本会議という超右派的な思想軍団を応援団として擁する安倍政権では、この愛国心は国に反旗を翻すことは禁忌とされる、偏狭なナショナリズムにならないか危惧しています。だって教科書から基本的人権の尊重という日本国憲法の看板となる文言を削るんだもの。ナショナリズムというのは敵を意識した愛国思想で個人よりも国家が優先されます。戦前の国粋主義につながりますね。

僕は自分を自信をもって愛国者と思っています。ただし英訳するとパトリオティズムになります。これには、国や郷土、文化、同胞への自然な愛着があるだけです。愛国者にとっては、「正しい」国家観や歴史の「真実」などは関係がないのです。

ということで僕はリベラル派の愛国者(パトリオット)です。