戸田の杜クリニック 院長&スタッフブログ

教職員のストレスチェック

現在戸田第2小学校の校医をしているのですが、その流れでここ数年は教職員の産業医も兼任しています。

身体的な労働災害は経時的に減少傾向にあるのですが、精神的なものは年々増加しています。平成26年度に改正された労働安全衛生法では50人以上の事業体に対しメンタルヘルスケアの一旦として、ストレスチェックをして本人の精神衛生の気づきや職場の集団分析をして労働環境の改善につなげるべくしようという施策が開始されました。

戸田市では平成28年度から教職員のストレスチェックを開始し、僕が市全体の担当医として高ストレス者の医療面談や、市教育委員会への勧告などを行っています。

僕の子どもたちが通っていたさいたま市の公立学校では、教育のなかでの市教委の取り組みが全く伝わってきませんでした。悪く言うと塾への丸投げです。経済的な事情でその枠に入れないこどもは置き去りにされていく印象でした。一方戸田市では、かなりの努力を注いで公教育向上のための先進的な取り組みが行われています。その結果学力の向上は目覚ましいものがあるようです。この規模の街の方が全体に目が行き届いていい事業ができるのでしょうね。

教育委員会のホームページを見ると取り組み姿勢がよく感じられるので一度見てみてください。

閑話休題、ちなみに先生方は残業代つかないんですよ。一昨年の統計では教員の平均的な勤労時間は1日12時間でした!

ストレスチェックをして分かったことですが、全国的に小中学校の先生は量的・質的負荷によるストレスを感じているようです。厚労省と文科省が合同で行ったアンケート調査では、80%前後の教員がストレスを感じています。教員の増員を求める訴えが78%から出されています。他には学校行事や職員会議、授業時間を減らしてほしいという声が多いようです。

積極的取り組みの多い戸田市ではさらに教職員の量的・質的な高ストレスとなりがちなのは当然ですね。幸い、同僚や上司の支援でトータルとしてのストレス度は全校平均にはなっています。

昨日は戸田市内の校長先生を集めて教職員のストレスチェックについてお話をさせていただきました。少しでもいい公教育環境を創ってもらいたいという気持ちから1時間ほど講演しました。

前にも書いたと思うけど、僕は熱心な公教育擁護者です。日本を底上げするためには公教育をレベルアップさせなければいけないという気持ちと、自分の子どもは広く社会を実感として学んでもらうために地元の公教育に委ねました。進学という面だけからいうとレベルの高い私立・国立の学校に通わせた方が有利なことは間違いありません。でも、教育というのは教室の授業だけではない。地域のいろいろな人々に支えられて人間は成長するというのが僕の考えです。経済的にも上の層から下の層まですべてを含んで社会というものが成り立っているわけです。

恵まれた環境の人だけに囲まれて育ったならそれしか知らない大人になってしまいがちです。僕は自分の子どもに受験に有利な学力よりも人間力を育てたかったのでそのようにしてきました。他人に強要するつもりは全くありません。

総論としての公教育の充実が国力を育むということについては賛成していただけると思います。