戸田の杜クリニック 院長&スタッフブログ

令和初の総選挙

岸田内閣が誕生してすぐの総選挙がありました。

新政権誕生というご祝儀にCOVID-19感染流行が驚異的に終息しているタイミングとも合わさり、自公連立政権は前回の大勝から議席数は減らしたものの絶対過半数を維持し国民に信任された結果となりました。

各政党とも経済的格差の解消をどのように行っていくのかの方法論の差があるのみで目標としている結果は大差ないのだから争点には乏しかった気がします。

自公を選ぶか立民・共産を選ぶかということだったらおのずと昨今の社会の右傾化を鑑みるとこの結果は想定内でしょう。

唯一躍進したのが日本維新の会です。この党だけが国会議員自らの身を切る改革をする、というスローガンを掲げ選挙に臨み、これが国民受けし議席数4倍弱という結果を生みました。大阪での圧倒的支持は怖いくらいで、立民の辻本清美さんも吹っ飛ばされてしまいましたね。この政党は元をただせば橋下元大阪知事の造った右寄り・ポピュリズム思想の党です。選挙が終わって真っ先に来夏の参議院選挙での憲法改定議論を持ち出してくるあたり、見事なままに本性をあらわにしてきますね。

選挙で最も懸念されるのが相変わらずの投票率の低さです。我が家は家の方針として選挙に行くのはたとえ白票であっても国民の義務であるという姿勢なので4人全員投票に行きました。

国政選挙で投票率50%すこしというのは何とも情けない。先ごろ政権交代を生んだドイツの場合では投票率は76.6%です。特筆すべきは10台(18歳選挙権)でも70%の投票率があるということです。方や日本は30%ですので政治参加意識の差は歴然としています。

日本の学校では、「公民」や「政治経済」という科目で選挙制度を学びますが「教育基本法」では、教員の政治的中立を確立するため、特定の政党への賛否、政治教育、政治活動などが明確に禁じられています(同法第2章14条)。これに抵触しないよう十分に気を遣いながら政治教育を進めていくことになると、触らぬ神に祟りなしと考えて選挙制度の知識を教えるだけで終わらせることになります。

ドイツの学校では、日本の中学2年生にあたる時期から政治の授業で現実の政党と政策を学びます。例えば、まず生徒達で数人ずつのグループを作り、それぞれ調べたい政党を決め、ポスターにまとめて発表する。「CDUは、退任するメルケル首相が率いる政権与党であり、経済政策では将来の増税に繋がるような財政赤字をよしとしない、家族政策では同性愛家庭には後ろ向き」といった具合。その上で、生徒同士が政策に対する賛否を個人的に意見する場面も見受けられ、議論が白熱すればするほど、それは政策を理解した上での政治的な立場の表れとなるわけです。だからこそ、教師はどちらも政治的な意見だと気づかせつつ、双方の意見を等しく認め、個々の意見を代弁して実行してくれる政党への投票行動が有意義であることに気づかせます。

果たしてこの政治教育は日本でできるでしょうか? 安倍内閣の行った教育基本法改革では日の丸に対する姿勢だの、個人を尊重するより公共の秩序を守ることをうたったりしています。ドイツのように支持政党や自分の政治姿勢を鮮明にして議論をして政治リテラシーを深めるというような教育はまず容認されないでしょう。

その結果が本来自分の投票で未来を選択する必要のある世代の投票率が壊滅的に低くなるという結果になってしまいました。御しやすい国民、万々歳の与党政権ですね。

どうすれば国民の政治リテラシーが高められるのか?

投票率70%未満の国政選挙は無効にしてもいいんじゃない?